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昨年ちいさいちいさな家を建てました。
ちいさいからこそ、ぼくら夫婦のこだわりが凝縮されています。
こだわりだけで東京ドーム一杯分くらいは あったんじゃないかなぁ……。



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対する土地は超狭小。
えっ、こんだけ? そう、土地はこんだけしかないのですw
建坪わずか7坪。

この小さな中に、いかにして理想的な空間を、
安く(建設会社が出してきた最安プランの額内で) 作り上げるか。

そこで我々は、一から建築のことを勉強し、
持ち前のものづくりスピリットを駆使して、
自分たちで設計しちまおう、ということにしたのです。

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しかしそこは住宅密集地。
・火災条例から珪藻土はNG。壁紙は耐熱のものを使用のこと
・普通自動車が通れないほど家が満ち満ちで、日当たりが良いかわからない
・予算の関係から鉄骨は使えない=壁や柱が多くなる
・予算の関係から工法は一般的な木造軸組在来工法のみ

……といった制約と闘いながらの家造りでした。

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もちろん、設計したと言っても、構造計算はできないですし、CADとかも使えません。
間取りのラフを作成し、イメージビジュアルを書き起こし。
「これでは地震で倒壊してしまうから壁を増やしてください」と業者さんに指摘をもらい、また一からパズルを組み直す……。

それから金額を計算しながら各種建材の選定を進めました。
電気のスイッチ一つから、フローリングの板目の種類、窓の寸法や形や機能まで……ありとあらゆるものに至るまで、全て自分たちのこだわりを注ぎ込みました。

で、できました。

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一階寝室。よく眠れるよう、窓は朝日が差し込む東側の天付けと換気用の天付けの二つだけ。シャンデリアをやんわりと反射するよう天井は白、壁は心を落ち着かせるべくダークグリーンに。夏は涼しく冬はそこまで冷え込まないこぢんまりとしたベッドルーム。
一階バス・トイレ。清潔感を出したかったため、ここだけはホテルライクなデザインに。全面ガラスで区切るだけにすることで、広々とした印象に。

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二階は全面がリビングとキッチン。一階とは打って変わり、全面開口にしたため明るいです。

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この吹き抜けだけはどうしても実現したかったのです……。b84c16d0.jpg

スケルトン階段を使えば柱は取っ払えますし、階段の蹴込み板も無くせてますます視界が広くなりますが、あれは一つ入れるだけで75万円。
一気に予算オーバーしますから、いかに強度の出しにくい「木造軸組在来工法」の中で実現するか……。

柱だけを残し、防火条例のために上からイミテーションの木目シートで多い、あらわし風にする、というのが我々の出した結論でした。

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そして三階へ。
(雑誌やテレビなどでよく取り上げていただいている写真です)

向かって左がぼくの部屋。右が妻の部屋。
いつでもコミュニケーション取れるよう、仕切りは壁一枚だけ。

はしごを掛け替えれば上はロフト。
我が家では主に収納と、仮面ライダーとガンダムとアメコミの部屋として有効活用されておりますが……w

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妻の部屋・夜。
三階多目的スペース・夜。
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階段と吹き抜け・夜。
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ぼくの部屋・夜。

お金を掛けられないので、
いかに既製品をうまく組み合わせて理想に近いものを作るか、
安く調達してくるかがミソでした。

また、ただでさえ限られた空間です。
あんまり壁を作りたくなかったのですが、木造軸組在来工法は、壁と柱で強度を出す建築。壁がなければ倒壊してしまう……という場所には壁の向きに合わせてベランダや収納を配置するなど、一石二鳥の塊の家となりました。

この1年間は、10年分くらい頭を使いましたよたぶん。
完成した頃、ぼくの頭に白髪が2本見つかりました。
けど、おかげでいい家ができたと思っています。





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