KJ、今年初めての海へ。
昨年の夏は小さすぎて、まだあんよもできなかったし、おむつも外れていなかったので、
こんなふうにお母さんの腕の中から波間を見つめるだけでしたが……
あれから一年。
いろんなものに興味を持ち、自分の足で歩いて、触って、確かめて、喜べる……感受性の豊かな人になりました。
ついに自らの足で、意志で、母なる海を感じるときがきたのです。
というわけで、やってきたのは都内唯一の砂浜らしい砂浜。
仕事のロケで訪れて以来、すっかり気に入ってしまった、大田区の城南島海浜公園です。
いきなり流木に腰掛けて風を読むKJ氏。
険しい表情で波を見つめます。
すっく。
見つめること5分。ついに立ち上がりました。
ザッ、ザッ、ザッ……数歩歩いたところで、こちらを見つめてくるKJ。
なんとも不服そうな眼差しです。
……え、砂が歩きづらいって?
そういうもんなんだよ、海っていうのは。
ザッ、ザッ、ザッ
渋々、波打ち際に歩いて行くKJ。
ちゃぷ……
どぼん!
「ヒィーッ!」
大変だ! お、溺れ……
※水深20cm
都会っ子KJ、初めて入る海に惨敗。
わかるよ、アウェイよね。お父さんも子どもの頃からそんなに得意じゃないもん。
痩せてるせいで水に浮かないし、肌が弱いから日焼けすると水泡ができて熱出るし……。
でもいいんだ。入るだけが海じゃないんだから。
お父さんにとって、海は写真を撮るところかなぁ。
海、それだけでもけっこう楽しいよ。
ハンバーグに添えられている甘いニンジンが苦手だからってニンジンそのものを嫌いになるのはまだ早いっていうのとおんなじで。
苦手に思うことなんて所詮は物事のある一面だから、何事もそんな一面にこだわるより、別の愛せるつきあい方を見つけられる大人になってくれたら嬉しいな。
なんて、そんな話をするのは、まだ早かったかな?
KJなりの海の楽しみ方、見つけられるといいね。
……ちなみに、本人的にはこんな感じのテイストでいきたかったみたいです。
わかったよ、次は三浦半島あたりでリベンジな。
(夫)