制震ダンパーを後付けした話(地震対策)
築三年の我が家ですが、このたび地震対策として制震ダンパーを後付けで設置しました。
制震ダンパーとは、これ。
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| トキワシステムさんのHPより |
車のショックアブソーバーと同じ、油圧スプリングみたいなものを、家の柱と筋交いにがちっと入れることで、地震の揺れを吸収する装置です。
壁の内側に入れるものですから、基本的に新築時に入れるのが一般的。
ここ1~2年ですっかり一般的になり、建築条件付きとかの標準プランで対応している工務店やハウスメーカーも多くなりました。
というわけで、その前に家を建ててしまった我が家としては、「家が建っちゃった後でも設置できるの?」という点が非常に気になります。
いろいろ調べてはみたものの、なかなかネットでも新築時の施行以外は情報がヒットせず……。でも、商品の構造や大工さん向けの取り付け方法を見る限り、壁の一部を切る方法で取り付けられそうな気がします。
というわけで、実際にダンパーを作っているトキワシステムさんという会社さんと、我が家を建ててくれたBLISSさんにも問い合わせ。
まだ前例はないものの、確かにやれます、という話になり、いざ実行と相成りました。
というわけで、無事に作業が完了しましたので、今回レポートしたいと思います。
室内or屋外 制震ダンパー設置方法のメリットデメリット
まず、取り付け方法は、思っていた通り室内から壁に穴を開ける方法と、外から外壁外して取り付ける方法の二種類があるようです。○室内から取り付けるメリット
・足場を組まなくていいので安上がり
・雨の日でも施工可能
・耐力壁に手を入れなくて済む(室内側の壁は構造に含まれない化粧ボード)
×室内から取り付けるデメリット
・エアコンの取り外しが必要(設置場所による)
・クロスを張り替えなければならない
・張り替えたクロスが少し目立つ(色がなじむのに一年ほどかかる)
○屋外から取り付けるメリット
・クロスを傷めずに済む
・エアコンの取り外しをしなくて済む(設置場所による)
○屋外から取り付けるデメリット
・足場を組む必要がある=費用が高額になる
・雨だと作業ができない
・外壁を外し、かつ耐力壁に手を入れなければならない(強度が不安)
屋外からは、足場が必要なため工事費が自ずと高くなります。
また、内側の壁は石膏ボードで家の強度に関わるものではないですが、外からだと自ずと耐力壁に手を入れることになってしまいます。
ダンパー入れたけど家の構造が弱くなってしまったら本末転倒ですね。
というわけで、我が家は迷うことなく室内側からに。
制震ダンパーを室内から取付(コストは50~100万円、工期は3日間)
こんな感じで、内側から化粧ボードに四角い穴を開け、ダンパーを入れて穴を埋め、クロスを貼って完成、という感じでいきました。
お風呂場(ユニットバス)は壁を傷つけず、天井のメンテナンスホールから上半身を突っ込んで設置いただきました。
あと、設置場所にエアコンが付いている場合は、エアコンを取り外しての工事になりました。
工事は全行程含めて2.5日ほど。ダンパーの取り付けは1日目に終わり、残りの1.5日はクロス屋さんの修復工事でした。
外したエアコンの取り付けは、全ての工事が終わった翌日に。
壁紙は穴を開けたところだけ張り替える感じなのですが、寝室の壁紙が廃盤になってしまった関係で、そこだけは一室まるまる張り替えになってしまいました。
それがなければ1.5日で終わったと思います。
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| 寝室。ダークグリーンの壁紙がお気に入りだったんだけど…… |
気になるお値段は、3階建・延べ床70平米程度の我が家の場合で、およそ50万円程度でした。
(制震ダンパーの単価が約20万円、設置工賃とクロス代とエアコン取り外し・取り付け代が30万円くらい)。
これで震災のときに助かるかもしれないなら、決して高い買い物ではありません。
……うん、結婚して子どもができて、変わったな、自分。独身だったらカメラとかバイクとか買ってたわたぶん。。。
制震ダンパー取り付けの流れ
まず、工事の前に、トキワシステムの技術者の方と、我が家を建てた工務店の担当者さんが我が家にやってきます。
で、図面を見ながら、どこにダンパーを入れるか、その場で打ち合わせをします。
全ての柱と筋交いに入れるのではなく、建物の構造を分析しながら、効果的に揺れを軽減する場所を選んでいくようです。
続いて大工さんがやってきて、設置場所の下見。
で、2.5日の工事。
最後にエアコンを取り付け、施工会社(ウチの場合は工務店)が作業完了の確認をして終了。
という感じです。
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| 壁紙を剥かれた寝室は別の部屋みたい。。。 |
寝室が使えない間は、三階のKJの部屋で寝ることに。
いつもと違う天井に、キャンプみたいな気分に……。
大工さんやクロス屋さんの華麗な手さばきを、ギター弾きながら見守るKJ。
クロス(壁紙)はなじむのに一年ほどかかる
今回、クロス修復してみてわかったのは、同じ品番のクロスでも、貼ってみると微妙に色が違うということです。
クロスって、直射日光が当たらない室内でも、少しずつ変色しているみたいで、新品と3年物では色が違っていました。
クロス屋さんいわく、半年から1年ほどすればなじんで目立たなくなるということだったので、今後に期待って感じですね。
画像中央の境界線より向かって左が古い壁紙、右が新しい壁紙。まあ、遠目に見たらあまり目立たないんですけど。
さいごに なぜ制震ダンパーを入れたのか?
最後に、制震ダンパーを設置する意義と我が家が導入した経緯をまとめて終わりたいと思います。
そもそも我が家は東日本大震災のあとに建てられました。
なにぶん心配性のぼくですので、土地を買うとき、江戸時代の古地図の上にGoogleマップを重ね、その上に関東大震災のときの被害状況の地図を重ねて、地盤の堅さを調べた上で、ここなら大丈夫だろうってことで買ったわけですが……。
予算の関係で特に耐震化も制震化も免震化もしておりません。
せいぜい、屋根を軽量のガルバリウムにして頭が揺れないようにするとか、外壁を強度の高いサイディングにしたりとか……ってくらいです。
現在の建築基準法は阪神淡路大震災の後に改正され、改正後に建てられた家は一応震度6~7には耐えられる(実際は「100年に一度の大地震」などという曖昧な書かれ方をしていますが)とされています。
阪神淡路大震災では、木造建築物が激しい揺れによって基礎からすっぽ抜けて倒壊していまう件が相次いだため、法改正後の住宅では、柱を基礎に固定する際、引っこ抜けないよう「ホールダウン金物」という金具が取り付けられています。
もちろん我が家もホールダウン金物付きですが、なにぶん狭い土地に三階建て、おまけに吹き抜けが大きく壁が少ないので、揺れやすい構造なんじゃないかと気にかかっていました……。
先日の熊本地震では、同じ規模の地震が二回立て続けに起こったことで、建築基準法改正後に建てられた家も倒壊しています(揺れの激しさで、ホールダウン金物が破断した例もあるようです)。
1回目の地震に持ちこたえても、ダメージが残った状態では2回目には耐えられないと。
ならば、二階から上があまり揺れないようにすれば、家が引っこ抜けたり倒壊する心配もないのでは?
ということで、今回導入に至ったわけです。
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| αダンパーEXII実物は30cmくらい |
一階部分の揺れは正直設置前と変わりませんが、二階よりも上の揺れを軽減し、建物全体のしなり・歪みを最小限にとどめる役割を果たしてくれます。
実際、先日東京でも震度2の地震がありましたが、二階・三階の揺れがかなり以前より小さくなった気がしました。
体感できるレベルというのはすごいですね。
これから台風の季節になると、風で家が揺れるのも軽減してくれる気がします。
制震ダンパーは、ノーメンテで100年弱は持つと言われ、その間は何度でも揺れを吸収してくれます。
小さな地震や台風による強風、近所の工事でも家は揺れたりしますけど、そのたびに少しずつダメージが蓄積されているそうです。
そう考えると、これからずっといろんな揺れを半減(最大50%軽減)してくれるこのダンパーは、頼りになりますね。
海外旅行一回分と考えたら、とてもいい買い物だったと思います。
って、なんかアフィリエイトみたいな記事になっちゃったな。。。
でも、東京に暮らす以上、できる範囲で何かしら備えを行っておきたいというのが切実な気持ち。
ぼくは今の家よりも地盤が軟らかい場所にある1960年代に建てられたおんぼろビルの最上階で生まれ育ちましたが、地震のたびに壁にヒビが増えていき、このままいつかこのマンションは壊れてしまうんじゃないかって想像ばかりしていましたから。
KJの穏やかな寝顔を見ていると、そういう心配は与えたくないなぁ……

ダンパーでより強くなったところで、あらためて家族の幸せを守ってね。よろしく頼むよ我が家くん。












