人前で愛を隠さない人々と、「子供は国の未来そのもの」という教え。
子どもとお年寄りには不良だって席をゆずるんだ。
外国人のぼくらにも、KJがいるからという理由で必ず席をゆずってくれた。
チェコでは、トラムに乗るとき、ベビーカーを押す母親がこう声を上げるんだ。
「誰か手伝って」
すると乗り合わせた乗客たちがスッとやってきて、みんなでベビーカーを持ち上げ、車内に乗せて上げる。
みんな優しくて、親切で、夜になってもすごく治安がいい。
車は歩行者から見えやすいよう、昼間でもライトを付けるのがあたりまえ。
斜め横断する人がいたら、車が止まって道を譲るのがあたりまえ。
言葉が通じないってわかっていても、困っている人がいたら助けにいく。
みんな優しくて、みんなあたたかい。
急がず、頑張りすぎず、ゆったりと、生きている。
ただ、自分の街と家族と古いものを愛し、大切に抱きしめながら。
美しい町並みに暮らしていると、
人の心まで美しくなるのかもしれないな。
エクスペディアでただタクシーを予約しただけなのに(笑)。
車窓から、小さくなっていくプラハの街を見ていると、目頭がなんだか熱く、なっていた。
まるで、大切な人と離れるみたいに。